【オーストラリアで不妊治療②】妊活開始から一年、大苦戦したクリニックへ通う準備と思わぬ検査結果

前回は、妊活開始からの一年間とクリニックに通うまでの経験をシェアしました。

今回はその後、不妊治療専門クリニックに通うための準備と思わぬ検査結果についてです。

目次

クリニックに通い始めるまでの準備と流れ

不妊治療専門クリニックに通うことを決意する

前回の記事の通り、妊活を開始してから一年間は右往左往を経て、パートナーと何度か衝突しながらも徐々に足並みがそろってきていることを感じていました。

というのも、数回に及ぶ私のストレス大爆発がパートナーの心を動かした、いや、「こいつヤバイ」と心配させたのかもしれません。

最終的に「そんなに子供が欲しいのか」と言葉を漏らし、私がどれほど待ち望んでいるかを彼に理解・納得させた気がします。

ここまでくるのに一年かかった。

あとは自分で不妊治療専門クリニックに進む手配を進めて彼に予定をあけて貰えばいいだけ。

不妊治療専門クリニックの治療費は高額だと聞いていたので、できるなら避けたいと思っていたが、もうこれは致し方ない。

私は藁にもすがる思いで、通うことを決意したのです。

不妊治療専門クリニックに通うには紹介状が必要

しかし、ここはオーストラリア。

前回の記事でもシェアした通り、まずはGPという町医者へ行って紹介状を貰わなければいけません。

妊活開始から三か月後に訪れ、私を軽くあしらったドクターは信用できなかったので、友達が妊活時にお世話になり勧めてくれた別のドクターの予約をとることにしました。

しかし彼女は人気なようで、直近で予約可能な日が二~三週間後で出鼻をくじかれることになるのでした。

ようやく訪れた初診日でしたが、ここでもおよそ4か月足止めを食らうこととなります。

血液検査や超音波検査などの事前検査が必要

妊活を開始したのが2021年6月。

そして、2022年3月2日に紹介状を貰いに町医者のもとへやってきました。

しかし紹介状を用意する前に、まずは私自身の検査をしてその検査結果が必要で、そのデータと一緒に紹介状を送るとのことでした。

そうと決まれば、一つずつ着実に片づけていこう。と、この段階ではまだ前向きでした。

血液検査

2022年3月9日と18日。二回に分けて血液検査を受ける。

実は何の血液検査をしたのかハッキリ分かりません。

二回に分けて血液検査を行い、確か生理が始まった日の二日後とかなんとか、日にちを指定されていたような気もします。

おそらく、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体化ホルモン(LH)、プロラクチン(PRL)、エストロゲン(E2)など日本で行うようなものだと思われます。

ありがたいことに、費用はメディケアでカバーされました。

余談ですが、オーストラリアでは病院ではなく、Pathology(パソロジー)という病理検査機関に出向いて専門家に血液検査をやってもらう必要があります。

病院内にPathologyが併設されているところもありますが、ない場合はわざわざ赴かなければなりません。

超音波検査

お次は排卵の時期に行った膣内の超音波検査。

こちらもPathologyと同様に病院に併設されているところが少ないため、その機関へ検査のために自ら赴かなければいけません。

しっかし、これがなかなか予約が取れない。

というのも、通常のレントゲンとは違って、この検査を行うにはレントゲン技師に特殊な資格?が必要なようで、その資格を持つ技師が在籍しているRadiology(放射線医療機関)が田舎には少ない。

そのため、予約確認の電話をした日からおよそ4週間後となる3月30日の最短日で予約を取ることができた。

検査当日、これが痛ったくて、「偉いわ、あなたよく頑張っているわね」と何度も励ましてくれるものの、新人さんだったのかおよそ10分かけてじっくりと検査されました。

しかも日本と違ってオーストラリアでは、超音波器具を自分で中に挿入する必要があります。

ここでもありがたいことに、費用はメディケアでカバーされました。

子宮頸がん検査

オーストラリアでは、Cervical screeningまたはPap smearと呼ばれています。

私は妊活前の2019年の時点で、オーストラリアで既に検査を受けていたので再検査の必要はありませんでした。

オーストラリアでは、5年毎の再検査を推進しています。

この検査もメディケアでカバーされます。

再度ドクターの予約をとり訪問するが・・・

4月6日。言われた通り検査は行った。

今日はその結果を聞いて、紹介状を貰えるはず・・・だった。

今回はパートナーも同席。まずは、落ち着いて検査結果を聞く。

血液検査は異常なしだが、超音波検査で子宮内膜症と子宮内膜ポリープが見つかる。

以前日本で、多嚢胞性卵巣症候群と卵巣筋腫を指摘されていたものの、放置した状態だった。

ここで新たに自分の健康状態を知ることとなる。

もしかしたら、これが不妊の原因になるのかもしれないな。

と考えていたところ、なんとこの医者まだ検査が必要と言うではないか。

いや、聞いてないぞ。

次は、子宮卵管造影検査をしろとのこと。

日本のように病院内で全てを一気に検査できないものなのか。

医者「これがRadiology(放射線医療機関)への紹介状で、今回も無料になるはずだから前回同様に自分で予約取ってね」と。

渋々了解し、今度はパートナーの精液検査が最低二回分は必要だとのこと。

しかも二回目は、一回目の採精日からおよそ一ヶ月経過してからの検査が必要とのこと。

これも一か月前に初診で来た時にその場で伝えることができたんじゃないの?

なんとも効率の悪い治療の進め方だ。さらに疑心暗鬼になり、一ヶ月無駄にしたような気がした。

まあ言われたことはやるしかない。

今回も腑に落ちないけど、一つずつ遂行していくことにした。

この時、その医者ができとーなことを言っていたなんて知る余地もなかった。

話が噛み合わない医者に振り回され、それが私たちの喧嘩の引き金となる

言われた通り、子宮卵管造影検査のためにRadiology(放射線医療機関)へ予約の電話をかける。

が、全く話が噛み合わない。

私「先日医者に行って、その医者から検査のための紹介状を貰って、それが今手元にある。」

受付「いや、もう一回医者に行って確認してみて。それでスペシャリストへの紹介状を貰って、必要であればそのスペシャリストから再度子宮卵管造影検査のための紹介状を貰って予約し直して。」

私「いやいやいや、検査のための紹介状はもうここにあるんだってば。」

受付「いや、それじゃだめだからもう一回医者に行って聞いてきて。それか誰か他に電話代われる人いない?」

私じゃ話にならないと思ったのでしょう。私の方こそあなたじゃ話にならないわ!

この一連の流れを仕事から帰ってきたパートナーに話すも、私の言うことを信じてくれない。

私「でも、当日同席して医者が言っていたことはこうだったでしょ?」と問うと、

彼「まあ確かになー」と。

私「明日あなたからもう一度電話して確かめてくれない?」

彼「患者は君なんだから、俺が電話しても応えてくれないよ」

私「だって、横で医者の言っていたこと一緒に聞いてたでしょ?それを説明するだけだから」

彼「仕事が忙しくて、日中は電話する暇ないよ」

この押し問答で、妊活のことで焦ってストレスいっぱいの私が再度大爆発。

私一人が必死になってバカみたい。
どうして協力できないの?
精液検査だって行こうとしないし。
妊活って一人で進めるものなの?
こっちだってフルタイムで働いてる。
家庭に入れるお金だって半々。
学校に行ってるのに、家事だって頑張ってる。
全部私がアポとって動いて、痛い検査も我慢してこれまでやってきてるのにどうして理解してくれないの?

思い返せば、この時は本当にいっぱいいっぱいでした。

このことが引き金となって大喧嘩につながり、お互い家庭内別居のような状態に陥ることに。

愛犬がきっかけとなり仲直り

これが原因で私が家事を放棄したときです。

喧嘩が勃発する前、料理しようと鶏むね肉を解凍のためにしばらく冷蔵庫に放置したままにしていたら傷んでしまったんです。

パートナーは最初は外食を続けていましたが、ある日食べるものがなくなり、渋々自分で何か作ることに。

その時、その肉を使ったことで、これはさすがにまずいと思い、「その肉愛犬にあげようと思ってた」とメッセージで伝えたところ、それがきっかけで仲直り。

今思えば変な話ですよ。

その翌日、彼は仕事の合間を縫ってもう一度確認の連絡をしてくれたところ、やはり町医者からの検査のための紹介状は無効で、しかも費用は$600となることまで教えてくれたようです。

私は医者に対する怒りで煮えくり返っていました。

ポンコツ医師のもとへもう一度

その後、すぐさま最短日の数週間後に予約を取り、4月27日。

もう一度、どないなっとんねん!と状況を確認しに行くことに。

これまでの状況を伝えると「あぁーダメだったんだ」の一言で片づけられ、私たちを振り回した彼女を許せない気持ちでいっぱいでした。

しかし、ここでキレても状況は何も変わりません。必死に耐えました。

とりあえず、「二回分パートナーの精液検査して、それが終わったら紹介状書くよ。」とのこと。

はぁー紹介状を貰うまでの流れを最初から教えて欲しかった。

もしくは、初診の時に確認しておくべきだった。

今更後悔しても遅いです。

あとはもう、彼が早く精液検査に行ってくれることを待つのみとなりました。

マイペースなパートナーにまたもやイラつく

仕事から帰った彼に、ドクターから言われたことを報告。

あとはあなたの行動にかかっているんだと言わんばかりに軽くプレッシャーを与えると、彼の言い訳がまた始まりました。

彼「朝仕事が早くて終わるのも遅いから行けないよ」

は?この人何言ってるの?じゃあこれまでの私の努力は何だったの?

でも実はそうなんです。

オーストラリアのPathologyは平日のみ。彼の仕事も平日のみ。

私は対処法は何かないかすぐに調べ、早朝からオープンしているPathologyを見つけてここの店舗に行くように彼を促しました。

彼も「知らなかったー分かったー」と言っていましたが、まずは採精のための容器が必要。

ということで、重い腰を上げて仕事合間に近くのPathologyへ採精容器を取りに行ってくれたのですが・・・

そこの店舗で精液検査は受け付けていないようで、イコール採精容器も置いていない。

仕方なしに、後日私が伝えた早朝から開いている店舗に行くことになりました。(なぜ医者はこのことを教えてくれなかったのだろうか)

さて、容器は手に入れた。サンプル提出の準備はいつでもオッケー。

しっかし、マイペースな彼はなかなか行こうとしないのでした。

というのも、後々分かったことなんですが、初めてのことでなんだか恥ずかしさがあったとのこと。

こっちはそんな気持ち、とうの昔に忘れて人前で下半身出して超音波検査だってやってんだよ。

って言いたくなるのをどうにかこらえて、優しく諭すように背中を押し続ける毎日でした。

そして、ようやく5月と6月に一回ずつ採精し、それぞれサンプルを提出しました。

その間、その検査結果を聞きに一度彼自身に医者に予約を取って行ってもらいました。

検査結果は異常なしとのこと。

6月に二回目の検査を終えたところで、今度は私が医者の予約を取り数週間後の6月29日に再度ポンコツ医者のもとへ訪問しました。

待ち望んでいた不妊治療専門クリニックへの切符

6月29日、私は晴れてこの医者から解放され、不妊治療クリニックへとステップアップすることができたのです。

しかし、ここでもまたポンコツぶりを発揮。

「あら、血液検査の結果が古いわね。念のためもう一度やって。やったら紹介状送るから」

え、計画性ないのかこの医者は。

最初に血液検査をした意味は?

そう愚痴も言ってられず、主導権は向こうにあるのでこっちは従うしかありません。

その後、血液検査をもう一度行い、ようやく紹介状を受け取ることができたのです。

これまでの時系列による妊活のまとめ

日付内容
2021年6月妊活開始(アプリで排卵日を確認しながらのタイミング法)
9月2日不妊治療のため初めて町医者にかかるも軽くあしらわれるが血液検査をすることに
9月18日血液検査の結果を聞きにもう一度訪れるも異常なし。特別なアドバイスもなし
9月中排卵検査薬をネットで注文し、今後10か月間記録を取り始める
~2022年2月下旬まで妊活のためのコミュニケーションが上手くいかずパートナーと何度か大きな喧嘩をする
2022年3月2日友達に勧められた町医者へ紹介状を貰いに行くが、事前に検査が必要だと知る
3月9日
3月18日
血液検査
3月30日超音波検査
4月6日検査結果を聞きにドクターを再訪問。子宮内膜症と子宮内膜ポリープが見つかる。さらに追加検査として子宮卵管造影検査とパートナーの精液検査二回分を求められる。
4月中旬ドクターの勘違いのせいで、私たちが喧嘩する
4月27日事実確認のため再訪問するも、勘違いの謝罪なし。再びパートナーの精液検査を求められる。
5月マイペースなパートナーに精液検査をするよう何度も訴え行動させる
6月二回目の精液検査も何度も背中を押して重い腰を上げさせる
6月29日パートナーの精液検査結果を聞きに医師を訪れるも、私の血液検査の結果が古いため再度求められる。その後、待ちに待った紹介状を貰う。

このように、医者にかかってからスペシャリストへの紹介状を貰うのにおよそ4か月かかりました。

私たちのようなトラブルは稀だと思いますが、本当に時間に余裕を持って計画的に進めて、少しでも疑問があればその都度ドクターに確認することを強くおすすめします。

さて、これでようやくクリニックへ初診の予約ができるようになったのですが、ここでも予約がとりずらく、日々時間が過ぎていくのをじっとこらえるしかありませんでした。

次回の記事で、クリニックの初診の様子とその後の治療についてシェアします。

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この記事を書いた人

2017年オーストラリアに移住。移住後二年間はワーホリビザ、その後パートナービザに切り替え、クイーンズランドの田舎で生活中。仕事を見つけ、念願のボーダーコリーを我が家に招き、新築を建て、現在はキャリアチェンジのために奮闘中。

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